2007年06月18日
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残念ながら歯を失ってしまった場合、その本数が少なければ両隣の歯を削ってブリッジという方法も採れますが、多くの歯を失った場合は義歯もしくはインプラント(人工歯根)が適用されます。またブリッジの場合、健康な歯を大きく削らなくてはならない場合もあり、そのような場合にもインプラント治療を選択した方がよい場合が多いです。
このページではインプラントの症例をご覧になれます。当医院で用いているインプラントはアストラテックといい、全世界で多くのシェアを占めているシステムの一つです。インプラント治療にはその手術の回数により「1回法」と「2回法」に分けられますが、アストラテックはそのどちらにも対応が可能です(基本は「2回法」です)。治療期間ですが3~8ヶ月程度を要しますので、その点はご留意ください。治療費は1本35万円程度です。インプラント治療は失った歯が蘇ったような感覚であり、確かに何でも噛めるようになる満足度の高い治療法ですが、歯が失った原因をそのままにしておけばインプラントも天然の歯と同様悪くなります。インプラント自体はチタン製ですので決して虫歯になることはありませんが、歯周病と似たような症状になることはありますので、術後の管理は天然の歯以上に重要となります。くれぐれも油断せぬよう!ちなみに日本ではインプラント専門医の数がまだ少なく、多くの歯科医院で普通に行われていますが、アメリカではインプラント治療は歯周病専門医が行う場合が一般的です。
| 右下奥にブリッジが装着されておりましたが、奥の土台となっている第2大臼歯の手前の根が歯周病が進行し、抜歯となりました。その部分に2本のインプラントを植立する計画を立てました。 | |
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| 下は1回目の手術直後のレントゲン写真です。 | 下は2回目の手術直後の写真です。 |
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| その後傷が治るのを待って、下のようにセラミック冠を装着しました。インプラントは自分の歯が蘇ったような感覚で、義歯と比べるとやはり違和感もなく何でも噛めると、患者さんの満足度も高い治療法です。 | |
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| 左上の第2小臼歯が失われてしまいました。ブリッジも考えられましたが、手前の第1小臼歯を大きく削ることがためらわれたため、インプラント治療を行うこととなりました。 | |
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| 左 下は術前のレントゲン写真です。矢印の線の部分は上顎洞底線といいます。人間の頭の中はいくつかの空洞がありますが、その一つに上顎洞があります(副鼻腔 の一つです)。患者さんによっては上の奥歯の根の近くまで上顎洞があることもしばしばで、そのような方にインプラント治療を施す場合、上顎洞底を挙上する 処置が必要となります(インプラントが突き抜けてしまいますから!)。右下はその処置を行い、インプラントを植立した後のレントゲンです。 | |
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| その後通法に従い2回目の手術およびセラミック冠を入れました。まるで歯が生えてきたかのようですね。下はそのレントゲンです。 | |
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歯を削ったりすることなく薬剤を用いて歯を白くするホワイトニング(ブリーチングとも言います)も、審美歯科同様時代のニーズに合わせて脚光を浴びつつある分野でしょう。「きれいになりたい!」という思いは老若男女を問わず、誰にでもある感情ではないでしょうか。そしてホワイトニングはそのような思いに最も手軽に、そして効果的に答えられるオプションだと思います。
当医院で行っているホワイトニングは、ご家庭で患者さん自身が行うホームホワイトニングと、歯科医院にて術者が行うオフィスホワイトニングを取り混ぜた、トータルホワイトニングという方法を採用しています。
笑顔の印象を左右するのは、口元です。あなたもホワイトニングですばらしい笑顔を手に入れてみませんか?
症例1 37歳 男性 非喫煙者
| 患者は非喫煙者でしたが、ご覧のようにステイン(着色汚れ)が下の前歯を中心にかなり目立sに思います。 | |
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| ホワイトニングに先立って、まずクリーニングをして、歯石とステインを落とします(ここまでのコースもあります。ホワイトニングに比べて格安な設定になっています)。 | |
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| その後、過酸化尿素という薬剤を用いてホームホワイトニングを行ってもらいました。1日2時間で、2週間続けてもらいます。下の写真は2週間後のホームホワイトニングが終わった直後のものです(比較のため、上の歯のみを行っています)。まだ、多少黄ばみが残っています。 | |
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| その後、オフィスホワイトニングを行いました。下の左がその時の写真、右が術前の写真です。比較してみてください。ホワイトニングを行うと、歯の表面もつるつるになります。 | |
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| 約5ヶ月後、左下のように多少後戻りしてきました。また、ステインも少し付いています。そこで追加ホワイトニングを3日間行いました。それが右下です。 | |
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| 個人差はありますが、通常3~6ヶ月に1回追加ホワイトニングを行うことで、白さが保てます。追加ホワイトニングは2~3日で効果が出ます。 | |
症例2 27歳 女性 非喫煙者
| 症例1と同じく、非喫煙者の症例です。まずクリーニングを行い(下左)、続いてホームホワイトニングを行いました(下右)。右上の2番目の歯は神経が取ってあるため、色が変色し褐色となっています。ホームホワイトニングの期間はやはり2週間でした。 | |
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| その後オフィスホワイトニングを行いました。術前(上左)と比較してみてください。 | |
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2症例とも術中・術後の不快感はありませんでした。白くなる程度は個人差があるため、一概にはいえませんが、少なくとも術前よりは白くなります(まれに効果の上がらない方もいます)。残念ながらホワイトニングで手に入れた白さは永遠のものではありません。そのため、必ず定期的な診査・診断を受け、継続的にご使用下さい。また、着色の原因となる喫煙や食べ物の摂取については控えた方が無難なようです。
なお、費用については(症例により異なりますが)15,000円から(消費税別)です。
治療を終了した後、良好なお口の状態を維持管理するためにメインテナンスは欠かすことができません。一度歯周病に罹られた方は、再発が多いとの報告があります。不治の病というわけではありませんが、治ったといっても溶けた骨が再生して戻るわけではなく、その多くは歯肉と歯の弱い結合が得られるだけなので、プラークコントロールをさぼったりするとまた歯周ポケットができてしまうのです。また、一生懸命治療を受けても(私たちが行っても)、歯周ポケットが完全に治らない場合もあります。だから、もうこれで来なくてもいいということは、残念ながらありません。
当医院ではメインテナンスとして、口腔内診査、ブラッシングを中心とした口腔衛生指導、歯石除去などを行っていますが、歯周病に罹られた方、虫歯の多い方、たくさんの修復物を入れられた方にはPMTCをお勧めしています。
PMTC、耳慣れない言葉かもしれません。PMTCとは「プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング」の略で、「歯科医師・衛生士のように特別な訓練を受けた専門家により、器具とフッ化物入りペーストを用いて、すべての歯面の歯肉縁上および縁下1~3・のプラークを機械的に選択除去する方法」となってます。
最近PMTCが浸透してきた背景として、患者さんののホームケアを中心としたプラークコントロールだけでは、健全な口腔衛生状態を保つことが難しいことが明らかになっています。患者さんだけではコントロールしきれない部分を見つけ出し、そこを専門家が維持管理していくことで、私たちと患者さんが共通の目的を持つことができ、より強い信頼関係が生まれるものと考えています。
今やPMTCは、予防歯科にとって欠くことのできないシステムとなりつつあります。
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[PMTCの手順]
プラークの染め出し,研磨剤の塗布,歯と歯の間の清掃研磨,そのほかの部分の清掃研磨,洗浄,フッ化物の注入の順に行います。 |
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左 は主に使用する器具とチップ(先端)です。チップには左下のようなプラスチック製のものを多く使用しますが、場合によっては右下のような金属製のものや、 木製のものを使用します。これらのチップをPMTC用の器具に取り付けると、目に見えるくらいの速度で前後運動をし、歯面を研磨していきます。 |
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| 実際に歯と歯の間の清掃研磨を行っているところです。 | そのほかの部分の清掃研磨には下のようなブラシや、ゴム製のチップを使用します。 |
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| 清掃が終わったら、下のような含嗽剤でお口の中を洗浄します。 | 最後に歯面にフッ化物を塗布して、虫歯と知覚過敏の予防をします。 |
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左 は実際に当医院の歯科衛生士がPMTCを行っているところです。痛みは全くなく、むしろ気持ちの良さに施術中に眠ってしまう患者さんもいるほどです。時間 は1回あたり60~90分で、終わった後はつるつるの歯面が確認できることと思います。これを1~3ヶ月に1回の割合で受けることで、歯周病の進行を抑制 したり、虫歯の発生を抑えることが可能となります。 |
これまで再三にわたり予防の重要性を説いて参りましたが、残念ながらすでに失われた歯については元に戻ることはありません。そのような場合、何らかの方法で失った部分を補い、機能と審美の回復をはかりますが、その方法は大きく分けてインプラント(人工歯根)と義歯になります。ここでは義歯(総入れ歯と部分入れ歯)の症例をご覧になれます。部分入れ歯に関しては、合わない義歯を入れると噛めない・痛いだけでなく、残った歯の寿命を縮めることにもつながりかねません。残存歯のことを考えた、きちんと設計された義歯を入れるべきだと思います。総入れ歯に関しては、自分の歯が全部あった頃に比べて咬む力が3分の1くらいに落ちるといわれています。なるべくよく噛めて、痛くない義歯を装着するとよいでしょう。
| 歯周病の急性発作を主訴に来院されました。上顎には8本しか歯が残っておらず、うち2本は抜かなければならない状態でした。初期治療、外科処置、矯正治療を行った後、義歯を入れることになりました。 | |
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初診時全体像
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初診時上顎
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| 奥歯がなく、残った前歯にも動揺が多少残ったので、義歯の設計は難しいものがありましたが、動揺に対する固定効果があり、引っかける金具が見えないコーヌス義歯にすることとしました。 | |
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| 義歯をはずした状態。残った歯に内冠というものを装着します。 | |
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| 義歯を装着した状態。金具やバネがないため審美的であり、義歯と残存歯がほぼ一体化するのでよく噛めます。 | |
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| 義歯を作り直したいということで来院されました。診査の結果、歯は何本か残りますが、差し歯にはできない状態でしたので、根だけ残し上から総入れ歯を入れることにしました。根だけの状態になっても、自分の歯で噛んでるという感覚は残ります。 | |
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| まず始めに治療用の義歯を作り、これを使って「噛むトレーニング」をしていきます。体がけがをしたときにリハビリテーションをするような感覚で、お口やあごの機能の回復をはかります。治療用の下の義歯は右下の矢印のように奥歯がフラット(平ら)です。これによりあごの関節や筋肉を調整し、正しい位置で噛むことができるようになります。 | |
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| この治療用義歯をしばらく使っていただくと、下の左のようにフラットな面に跡が付いてきます。また、同時に義歯の内側も、痛みをあまり感じないような柔らかい素材で何度か繰り返し裏打ちをしていきます。その結果、この義歯でほぼ不自由なく噛めるようになります。 | |
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| 治療用義歯で痛くなく噛めるようになったら、同じ形で最終的な義歯を作ります。こうして完成した義歯は、すでにぴったり合ったものとしてできあがっていますから、入れた後もよく噛めますし、痛くなることもあまりありません。・ | |
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噛み合わせは重要です。噛み合わせが悪いと、その歯が痛くなったりあごの関節が痛くなるだけでなく、全身にまで影響が出る場合もあります。肩こりや偏頭痛、姿勢が曲がるなどといった症状です。歯医者でつめたり被せたりしたとき、少し噛み合わせに違和感を感じたことがありませんか?小さなものでもそれが歪みとなり、忘れた頃に症状が出てくる場合もありますので、歯科治療にも注意が必要です。また、歯並びの悪い人、歯が抜けたままになっている人も要注意です。ほかに、精神的なストレスや歯ぎしりがあごの筋肉を高ぶらせ、噛み合わせのバランスを崩すこともあります。噛み合わせの診査ができるのは歯医者しかいません。噛み合わせに変調を来したときはできるだけお早めにご相談下さい。また、噛み合わせの治療は非常に根気と時間が必要です。どうかあきらめずに通院してください。
| 左下のブリッジがはずれたのが来院理由でしたが、実際は多くの問題を抱えての来院でした。噛み合わせはご覧のような状態で、噛み合わせの平面が乱れており凸凹なのがわかると思います。このような状態では食べ物も噛みづらいでしょう。歯周病も進行した状態でした。 | |
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| 歯 周病の初期治療、歯の神経を取る治療と平行して、咬合治療を開始しました。奥歯の形の悪いブリッジをはずし、仮の歯に交換します。この際、仮の歯は理想的 な咬み合わせの平面にほぼ一致するように作製します。理想的な咬み合わせの平面とは、両耳と鼻の下を結んだラインと平行とされています。このような仮の歯 に細かい調整を加えることで、より噛みやすい歯へと整えていきます。 | |
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| ちなみに当医院では歯を削るときは左のような拡大鏡を用いて行い、仮の歯の調整は削ったところをきれいにカバーできるよう右のような20倍の顕微鏡を用いて合わせるようにしています。 | |
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| 仮の歯の調整の後咬み合わせに問題がないことを確認して、型を取り最終的な歯を入れました。仮の歯は審美的な回復だけでなく、洋服でいう仮縫いのような状態まで持っていきます。ご覧のように、ほぼ理想的な咬み合わせの平面にすることができました。 | |
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| CRTは主に唾液の検査と問診によって行われます。唾液の量と性状を確認し、唾液の緩衝能(酸を中和する能力)、お口の中の細菌レベルを唾液によって調べ、問診により食事の内容や回数、フッ化物の使用状況を調べます。 | |
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ミュータンス菌のコロニー(群生)
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ラクトバチラス菌のコロニー(群生)
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ミュータンス菌は歯に穴をあける虫歯の直接の原因菌、ラクトバチラス菌は虫歯の進行に大きく関わる細菌です。それぞれコロニーの密生度で、保菌レベルを判定します。左は唾液の緩衝能を調べているところです。先端の色の変化によって、緩衝能の高低を判定します。 |
| CRTにより虫歯の原因が明らかになると、カウンセリングを行い問題点をコントロールしていくようご指導いたします。カウンセリングでは、それぞれの患者さんに合った予防プログラムをお渡ししています。 | |
| CRTにて虫歯の原因究明とコントロールができたなら、後はあいた穴をつめる(修復する)治療です。当医院では、「なるべく大きく削らない」治 療を実践しています。以前は小さな虫歯でも大きく削って詰める(充填物がはずれにくい)治療が主流でしたが、歯は削られた分だけ弱くなりますし、術後に冷 たい水がしみるなどの症状が残ることがありました。最近は接着技術が向上し、下のような小さな窩洞(削った穴)でも充填物をはずれにくくすることが可能と なりました。 | |
| 術前;歯と歯の間に小さな虫歯(白矢印)があります。従来でしたら元の金属をはずしたり、大きく削ることによって、充填物がはずれることへの抵抗性を持たせていました。 | |
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術後;虫歯になっている部分だけを削り、接着アマルガム法にて充填しました(白矢印)。削った歯質は最小限であり、元の金属もそのままです。
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| すべての症例を上記のような方法で行っているわけではありませんが、基本的な考え方は同じです。虫歯の範囲が大きく、削る量が多い場合はインレー(型を取って詰める金属やセラミック)やクラウン(冠)をお勧めしています。 | |
最近何かと話題の多い審美歯科ですが、やはりこれは時代のニーズとともにのびてきた分野ではないでしょうか。審美を語る上で重要な要素は、「機能の伴わない審美はない」ということです。ただ美しいだけの歯ではなく、咬み合わせなどできちんと機能することこそがより重要と当医院では考えています。
| 左上の犬歯の変色を主訴に来院されました。この歯は神経を取ってから10年以上経っていました。神経を取った歯はこのように何年か経つと変色してしまいます。ちなみに隣の歯は、従来通りの金属焼付陶材冠が装着されています。 | |
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| 通例通り根管治療を行い、金属の土台を装着した後、型を取ります。右の写真は技工士さん(義歯や冠を作る人)が、オールセラミック冠を作ったところです。 | |
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| オールセラミック冠を装着しました。手前の金属焼付陶材冠に比べて、自然さが際だっています。また金属を一切用いないため、金属アレルギーの心配もありません。 | |
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| 右下第二小臼歯が虫歯になっており、元々入っていたインレーをはずして虫歯の処置を行うと、金属の部分が広くなってしまうため審美的ではありません。そのため、セラミックインレーを選択しました。右の写真の状態で型を取ります。 | |
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| 左 は技工士さんが作製したハイブリッドセラミックインレーです。セラミックインレーの場合、入れた後割れやすいといわれていましたが、ハイブリッドセラミッ クスは従来のセラミックとプラスチックの中間的な材料であり、破折することはほとんどありません。右は装着した状態です。 | |
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歯だけでなく、黒ずんだ歯肉もきれいにすることができます。歯肉ピーリングといいます。審美のニーズが高まっている昨今ですが、歯がいくらきれいでも歯肉が黒ずんでいると、ね。
歯肉の黒ずみは喫煙される方には多いようです。そのような方には禁煙をお薦めします。
歯肉ピーリング症例1 男性 初診時20歳 喫煙者
↓左下が初診の状態です。歯肉の黒ずみを主訴にご来院されました。右下はピーリングの薬剤を塗布したところです。
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わずかな歯並びの乱れでも歯周組織に悪影響を及ぼしたり、虫歯に罹りやすくなったりすることがあります。そのような場合、歯周病や虫歯の治療のみ行ってもまた再発するのは必至です。MTM(小矯正)は全顎矯正に比べて、期間も費用もかかりません。当医院では、疾患の再発防止に、そして疾患により悪くなった歯並びにMTMは非常に有効と考えています。
| 歯周病の進行に伴い、咬み合わせが低くなり、前歯にしわ寄せがきてしまいました。この写真の時にはすでに初期治療、外科処置を終了し、歯周組織には問題のない状態です。 | |
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| 矯正用のゴムを用いて、前歯を中に入れていきます(同時に仮歯による奥歯の咬み合わせの改善も行っています)。 | |
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| 治療期間約1ヶ月半でこのように歯並びが改善しました。 | |
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| 右上奥歯の違和感を主訴に来院されましたが、第二小臼歯が内側に生えており、清掃が行き届かず第一大臼歯が深い虫歯となり、抜歯を余儀なくされました。 | |
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| 第一大臼歯の抜歯後、第二小臼歯をきれいに並べていきます。 | |
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| ・凵Xにきれいに並んできました。 | |
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| ・ナ終的にはブリッジを装着しました。理想的な位置に歯が並んだため、歯の神経を取ることなく装着できました。 | |
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| 下 の前歯が生えてきましたが、歯並びの乱れが気になります。また、下の前歯が隠れるくらい上の前歯が出ています。検査の結果、下あごの成長が上あごに比べて 劣っており、その結果上あごが下あごより前に出ているような状態であることがわかりました。矯正治療の前には、このように必ず検査を行って、現在の状態を 分析することが必要であると考えています。 | |
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| ・カのような、上下の歯列弓を広げ、同時に下あごを前に出すような装置「機能的矯正装置」を作製し、装着しました。 | |
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| ・葡u装着後4ヶ月の写真です。若干下あごが前に出てきているのがわかります。 | |
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| ・サの後、通常の方法通りワイヤーとブラケットを装着し、歯を移動していきます。 | |
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| 上下4本ずつの前歯と第1大臼歯が適切な位置に移動しました。 | |
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| 矯正治療後は、移動した歯が元の位置に戻ろうとする性質があります。そのため前歯を裏側からワイヤーと接着剤で一時的に固定し、後戻り防止装置(リテイナー)を使用してもらい、経過を観察します。今後、乳歯が永久歯に生え替わり次第、治療を再開する予定です。 | |
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| ・ム見ての通り上下の前歯が一部反対になっており、乱ぐいも見られます。まず舌側弧線装置を使用して、上の前歯を外に出します。 | |
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| 舌側弧線装置を使用して2ヶ月半後、上の前歯が外に出てきました。 | |
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| その後、ワイヤーとブラケットを装着し、歯の位置を整えていきます。ちなみに下あごは装置を用いて歯列弓の拡大を行いました。それによりスペースの改善がな され、乱ぐいを解消できるほどのスペースが確保できました。小児から始める矯正はあごの発育を促したり、逆に抑制したりすることで、歯の移動量を少なくす る、抜歯を回避するといったメリットがあります。 | |
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| ワ イヤーとブラケット装着から5ヶ月後、下のように上下4本ずつの前歯がきれいに並びました。後戻りを防止するため、裏側からワイヤーと接着剤で一時的に固 定して、経過を観察します。この患児は乳歯の排列がよいので、おそらく今後手を加えなくてもきれいに永久歯が排列するものと思われます。 | |
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歯並びをよくする治療、矯正治療は見かけをよくするだけではありません。確かに治療の結果審美的にはなりますが、虫歯・歯周病に罹りにくくしたり、よりよい咬み合わせを育成することに本来の意味があるのです。
また基本的に、矯正治療は何歳から始めても問題ありません(ただし歯周組織が正常でなければなりません)。歯並びが悪い人は、歯が生えるスペースが確保できない場合がほとんどです。成人になってからも矯正治療を行うのに遅すぎるということはないのですが、多くの場合抜歯をしてスペースを確保する方法を選択します(主として第一小臼歯=4番目の歯が抜かれることが多いです)。一口に歯並びが悪いといっても、その状態や原因は千差万別です。そのため、矯正治療を受けられる方はまず検査を受けていただいてます。歯並びの気になる方は、まずはご相談下さい。
ここでお見せする症例は、第一小臼歯を抜くことなく矯正治療を行ったものです。
| 奥で咬んだときも前歯がすいてしまう「オープンバイト(開咬)」といわれる症状です。 | |
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| とりあえず抜歯は行わず、側方拡大装置を用いて歯列弓(歯が並んでいるアーチ状の部分)の拡大をはかります。 | |
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歯列弓を拡大してスペースを確保した後、通常の歯並びの治療を行います。
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治療後の状態です。矯正の治療期間は約2年です。
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歯周組織の問題は歯周ポケットや歯槽骨の喪失だけではありません。日本人の多くは歯肉が薄く、またその下の骨(歯槽骨)も薄い人が多いといわれています。実際臨床の現場で観察すると、確かにそのような傾向が見られます。そのような人はちょっとしたことで歯肉が下がりやすく、一度下がった歯肉は元通りになることはありません。これらは見た目が悪いといった審美的な問題だけでなく、冷たいものがしみる、虫歯になりやすいなど機能的な問題も抱えています。また、口蓋に見られる比較的硬い歯肉(「角化歯肉」といいます)は熱や硬い食物に対して抵抗性を持っています。角化歯肉は歯の周りにも見られますが、それが元々少ない人もいます。これらは必ず障害になるわけではありませんが、歯ブラシで傷が付きやすく痛くて歯が磨きづらいなど、間接的な問題となることがあります。
これら歯肉-歯槽粘膜の問題を解決する方法が「歯周形成外科」です。角化歯肉はないところにいきなり増やすことはできません。1)周りの角化歯肉を少しずつ寄せるか、2)豊富にある部分(多くは口蓋)から移植するか、です。また、差し歯など被せて治す場合も、角化歯肉が多い方が少ない場合に比べて予後がよいとされています。当医院ではこれらの問題のある箇所に積極的に形成外科を行っているわけではありませんが、患者さんからのニーズが多様化した現在ではそれらに応えられるようにしていこうと思っています。
| 歯肉が全体的に下がっていることを主訴に来院されました。特にひどいのが右下の犬歯付近で、ここについては手術を受けてでも治したいとのことでした。このような状態を歯肉退縮と呼びますが、原因は大きく分けて二つ考えられます。一つは強く歯を磨きすぎること、もう一つは歯ぎしりなどの噛み合わせの不具合です。必ず事前の診査により原因を除去しておかないと、手術をして元通りになったとしても、またすぐに下がってしまいます。この症例では口蓋より結合組織を採取し、右下犬歯の部分に移植しました。 | |
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| 下は術後の状態です。術中の写真は痛々しいので割愛させていただきました(笑)。 | |
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| 左上に装着されているブリッジの支台となっている犬歯の歯肉が大きく下がっています。 | ブリッジをやり直すことにしましたが、このままやり直すとおかしな形態になってしまうため、下がった歯肉の形成外科処置を行うことにしました。 |
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| 口蓋より結合組織を採取し、移植した直後です。ちょっと痛々しい…。 | 術後の状態です。まだ仮歯ですが、術前に比べて自然な形態となっています。 |
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歯周形成外科症例3 インプラント周囲への遊離歯肉移植術
女性 初診時41歳 非喫煙者 |
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| こ の方は右下の第2大臼歯が割れてしまい、残念ながら抜歯となってしまいました。下の写真はすでに抜歯した後ですが、その部分にインプラント治療を計画しま した。ところが外側の歯肉は丈夫な歯肉が少なく(「角化歯肉」といいます、白っぽく見える部分です)、また手前の第1大臼歯も同じく、歯の根の面が露出し てきています。このような状態では今後のメインテナンスに支障を来すので、角化歯肉の移植を計画しました。 | |
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| 角化歯肉がない部分に突然増やすことは魔法使いでもない限り無理なので、通常は豊富にあるところから持ってきます。多くの場合口蓋からです。左下が移植した直後、右下は口蓋部分の写真です。ちょっと痛々しいですね。。。 | |
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| 術 後1年経過した状態です。外側には角化歯肉が充分なほど存在しています(色調が少し異なる部分)。すでにインプラントも植立されています。遊離歯肉移植と 結合組織移植の違いは、端的にいえば移植片に皮が付いているか(遊離歯肉移植)いないか(結合組織移植)、です。難度や適応症が異なるため、症例により使 い分けます。 | |
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| 左が初診時です。約4ヶ月の初期治療を行い、歯肉の状態は一見してよくなっていますが、依然として歯周ポケットが残ったままです。 | |
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初診時
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初診より4ヶ月後
(初期治療終了後) |
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| 者さんとの話し合いの結果、歯周ポケットが残っている部位については歯周外科を行うことにしました。下の前歯の歯肉患は歯周ポケットが依然として6mm以上 あります。麻酔をして歯肉を剥離する「フラップ手術」を行いました。歯根面には取りきれなかった歯石(下の右写真白矢印の部分)が付着しているのがわかり ます。 | |
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| 病的な歯肉と根面の歯石をきれいに取り除き、歯石・プラークが付着しづらくするために根面を磨き、部分的に吸収して凸凹になった歯槽骨の形を整えます。その後歯肉を元の位置に戻し、縫い合わせます。術後の腫れや痛みはほとんどありませんでした。 | |
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| 下は治療後の状態です。そのほかの部位にも歯周外科処置を行いました。歯肉は若干下がりましたが、歯周ポケットはすべて3mm以内になりました。現在3ヶ月に一度PMTC(クリーニング)を行っています。 | |
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| 症 例2では歯周組織再生療法をご覧いただきます。従来の外科処置の場合歯周ポケットの減少がその主目的であったので、失われた歯周組織(骨など)を回復する のは難しいですから、術後にどうしても歯肉が下がるなど、必ずしも満足がいただける治療法ではなかったことも確かです。まだ症例は限られますが、当医院で は条件が合致した方には歯周組織再生療法を積極的に行っており、多くの方にご満足いただいております。具体的には1)エムドゲイン・ゲルを塗布する方法、2)GTR膜を設置する方法、3)自家骨を移植する方法、の3つの方法があり、それを適宜組み合わせて行っております。本症例では3つ全て行いました。右上臼歯部に矢印のような深い骨欠損(骨が溶けた部分)があり、歯周ポケットも8mmとかなり深いです。 | |
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| 麻酔をし、歯肉弁を開いたところです。大きな骨欠損が確認できます。 | |
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| 下の写真の上に見えるのが自家骨と抗生物質を混ぜたもの、したに見える注射器に入ったものがエムドゲイン・ゲルです。エムドゲイン・ゲルは根の表面に塗布し、自家骨は骨が溶けて凹んだ部分に詰めます。 | |
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| その後GTR膜(白い部分)を設置して歯肉弁を元の位置に戻し、縫合します。 | |
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| 術後約2ヶ月の状態です。術前と比べるとやや歯肉が凹んだ感じがありますが、時間の経過とともに徐々に目立たなくなっていきます。また、エムドゲイン・ゲルを使用した手術は、従来の方法と比べると、術後の治りも早いように感じています。痛みもほとんどありません。 | |
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| ・p前と術後のレントゲン写真の比較です。骨欠損がほとんど目立たなくなっています。歯周ポケットも3mm以下になりました。なお、歯周組織再生療法は保険外の治療となります(1カ所4~5万円程度です)。 | |
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千代田線北綾瀬駅より徒歩2分のところにございます。綾瀬駅0番ホームより「北綾瀬行き」にお乗り換え下さい。駐車場のご用意ございますので、お問い合わせいただければお取り置きしておきますのでお申し付けください。
- Map Walker + alamode.tv -
1.日本の健康保険制度の仕組み~「現物給付」と「出来高払い」
今回は現在の保険診療の問題点について詳しくお話しします。まず、生命保険や火災保険といった、いわゆる「保険」を思い浮かべて下さい。これらの保険は、通常保険契約者と保険会社が契約を結び、その契約額に応じて月々の保険料を保険会社に支払い、何らかの災害を受けたときあるいは保険が満期になったときに、その契約に応じた保険金を契約者が受け取れる仕組みになっています。
それでは日本の健康保険制度はどうなのでしょうか。日本はご存知のように「国民皆保険制度」をとっていますので、原則としてすべての国民が「社会保険」か「国民健康保険」に加入しています(被保険者といいます)。そして保険の種類を問わず、その収入などに応じて被保険者は保険組合や自治体(保険者)に保険料を納めます。 そして被保険者が病気になったとき、受け取るのは「保険金」ではなく「医療そのもの」なのです。これが「現物給付」といわれている健康保険の特質です。医療を給付するのは医師ですから、「保険者」は医師でなくてはなりません。ところが現実問題として医師が医療行為と同時に医療事務を行うのは不可能であるため、保険者は医師を雇い入れ病院や診療所を作り、そこで被保険者の診療に従事させるという形態をとります。「社会保険○○病院」とか、「○○共済組合病院」といった名称の病院はいずれもこのような趣旨で作られ、そして現在の健康保険制度に最も合致した診療形態でもあるのです。しかし、この方法ですべての被保険者に医療を給付するのも現実的ではありません。そこで、保険者は全国で自由に診療している医師と契約を結び、自分の代わりに保険者に医療を給付してくれるよう依頼するという方法をとることになります。この依頼を受けた医師を「保険医」と呼びます。保険医は被保険者に医療という「現物」を「給付」し、その対価として保険者から「代金」を受け取るのです(一部負担金という形で被保険者からも受け取ります)。これが「出来高払い」といわれている健康保険のもう一つの特質なのです。病気や医療には様々な種類がありますから、それらを規定する「料金表」あるいは「メニュー」といった性質のものを作らなければなりません。そしてこれらを作る機関が厚生労働省であり、その責任者が厚生労働大臣という訳です。こうしてできあがった「メニュー」が、いわゆる「健康保険の枠」であり、前回ご説明した自費治療の一部はこうした枠からはずれているものなのです。「枠」は別の意味で「制限」といえます。後述しますが、日本の健康保険制度の大きな柱である「現物給付」と「出来高払い」が、実は治療に大きな制限を作り、その結果本来あるべき医療の姿が歪曲されているといえなくもないのです。
2.「現物給付」の問題点
日本の健康保険制度が現物給付が基本となっており、厚生労働省がその「メニュー」を作製していることは先程述べました。ここで問題となるのは、その「メニュー」を作る際の基準でしょう。その時代の先端を行く高度な知識や技術に裏打ちされた医療行為は常にこの枠内には入らないし、単に経済的な理由で枠からはずれる行為や薬剤もあります(特に最近は医療費の抑制を政府は目指していますから)。
ここで先程の「保険者」、「被保険者」、「保険医」の3者の関係を思い出してください。「保険者」と「被保険者」は契約を結び、同じく「保険者」と「保険医」も契約を結んでいます。ところが、「被保険者」と「保険医」との間にはそのような契約はなく、そこにはただ単に「医師」と「患者」の関係が存在するだけです。患者が同意するなら、医師は保険の「枠」にとらわれることなく、ベストを尽くして治療に当たるのは当然の責務といえます。患者のことを第一に考え、誠実に診療に従事している医師の診療行為が、しばしば保険外となってしまうのはある程度やむを得ないのではないでしょうか。「安くもない保険料を毎月納めてるのに、保険が利かない治療があるなんてけしからん」という患者さんの不満もわからなくはないのですが、「現物給付」という形での健康保険制度は、本来そうならざるを得ないということなのです。
3.「出来高払い」の問題点
それでは「出来高払い」にはどのような問題点があるのでしょうか。「現物」を「給付」したその対価として(すなわち医療行為を行うと)代金を受け取るのが出来高払いであると前に述べましたが、その医療行為の質や効果については全く関係なく、実際に何がどれだけ行われたかということで支払われるものなのです(これも後述しますが行われた行為についての審査はきちんと行われます)。医療費の額がこのような方法で決められるとなると、医療の「値段」は医療の「質」とは全く関係がなくなってしまいます。
一つ例をあげましょう。虫歯の患者さんが来院されたとします。麻酔をして削ってみたところ、神経を取るかどうかの瀬戸際だったので、高ぶった神経を静める薬を歯に詰めて経過を見たところ何とか神経を取らないで残すことに成功しました。このような行為は後で痛みが出る場合がありますので、それを嫌う歯科医師ははじめから神経を取ってしまうこと