大変!口の中が火事です!!(*_*)の話

以前は歯科医院の数に比べて患者さんの数が多く、3時間待ちの3分診療は当たり前でした。虫歯であれば削って詰め、 痛ければ神経をとり、歯周病(歯槽膿漏)であれば歯石を取り、ぐらぐらで噛めない歯は抜くといった対症療法が治療のほとんどを占めていました。その結果、 歯科疾患が治癒し、虫歯・歯周病は姿を消したのでしょうか。
虫歯ができたり、歯周病になったりするのは、必ずそれなりの原因があります。そ の原因を除去しない限り詰めたところや被せたところはまた虫歯になるし、義歯を入れても歯周病で土台の歯が早くにだめになったりして、短期間のうちに治療 をやり替えなくてはいけません(実際そのような経験をお持ちの方も多いことでしょう)。 これでは歯科疾患の治癒とはとてもいえないのではないでしょう か。
自分の家が火事で燃えているさなかに、大工さんを呼んで家を建て直す人がいるでしょうか。まず始めに火を消すことを考えるでしょう。歯の治療にも同じことがいえるのです。

虫歯や歯周病の原因は大きく3つに分けられています。第一に歯垢(プラーク)、第二に身体の抵抗力、第三に患者さんを取り巻く生活環境です。特に歯垢は食べかすなどでなく、そのほとんどがバイ菌であり、歯科疾患の直接の原因と考えられています。
虫歯や歯周病は、糖尿病、脳卒中、高血圧など、生活習慣がその病気に大きく関与している「生活習慣病」の一つであると現在は捉えられています。
決して誰でもかかる病気ではなく、そういった生活をしてきた人のみがかかる「生活由来性疾患」なのです。こ れは歯科疾患の発症、おそらくは歯垢の形成や組織抵抗力に、食生活、喫煙、飲酒、運動、休養などの現代の生活習慣が深く関わっているからだろうと考えられ ているのです。虫歯や歯周病にならないようにするためには、砂糖を控えたり歯をよく磨くのはとても大切なことですが、それらを含めて健全な生活習慣を獲得することが何よりも重要なことであるといえるでしょう。そして、もし虫歯や歯周病にかかっても、その治療の経過で健康な生活習慣を獲得することができれば、その後に発病するかもしれない生活習慣病(成人病)・慢性疾患を未然に防ぐことも可能なのです。

ですから虫歯ができたら、歯周病になったら、自分の生活を見直すチャンスであるともいえるのです。歯科疾患にかかったならば、まずはその原因を除去し、ひ いては健全な生活習慣を獲得しようではありませんか。当医院は、そのような患者さんの手助けができるように一歩一歩努力していきたいと考えています。